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日記、雑記、時々ペイント

仏の顔もサンドバッグ

購読リストを見ていたら何人か『職場の人』についての記事を書いていたので自分も前職での思い出を書いてみる。

自分は中小のインフラ勤めで見積専門の部署にいたのだが、社員数の少なさから現場管理まで行うことがあった。

そのため、社外のいわゆるガテン系の職人とも顔を合わせる機会が多かった。

ちなみに『ガテン系』という単語は、リクルートから発行されていたブルーカラー特化の求人情報誌ガテン』から来ているらしい(wikipedia参照)。

見た目は一般的に想像するような職人が多く、初めて顔を合わせた時は非常に怖かった。

しかし、予想に反していい人だらけで、頑固な面はあるものの、一度気に入ってもらえば可愛がってもらえた。

少しヨイショすれば作業が早くなる人や、とにかく教えたがる人、最後まで自分とは反りが合わなかった人など、当たり前だが色々な人がいた。

一方で全員に共通していたのは、「知ったかぶりと嘘つきは大嫌い」ということだった。

分からないことを分からないままにすると後々取り返しのつかないことになる、というのは現場仕事では尚更だと思うので、自然とそうなるんだと思う。

そしてその2つを見事に満たしていたのが自分の同期の『S』である。

このSは入社当時は違う部署にいたのだが、現場管理部署の欠員補充として異動してきた。

Sのヤバさは、Sのいた部署の課長が自分達に「あいつはマジで嘘つきだから気をつけろよ」と言い残していくレベルだった。

そしてその忠告通り、Sは何かトラブルがある度に嘘→言い訳→責任転嫁の3連コンボをかまし、見事に職人達全員から嫌われた。

Sからかかる電話は必ず一度は無視。Sに明らかなミスがあっても「どうせあいつに言っても治らないから」と何も言わず現場で上手く調整。

人間って怒られてるうちが華なんだなぁと思った。

会社には必ずこういうタイプが一人はいるのだろうか。

口を開けば誰かの愚痴、職人の融通で現場が丸く収まれば自分のおかげ、後輩には先輩風ビュービュー。

「ここはキャバクラかスナックか?」と思うような話のレパートリーしかなく、社内で完全に悪目立ちし、誰もが自分からは話しかけようと思わない奴だった。

そして人間は孤立すると一番話しかけやすい人間に縋りつく。となると必然的に立場が同じの人間、つまり同期に話しかけるようになる。

こうして究極の貧乏くじを引かされた自分は、周りの社員に同情されながらSの生産性皆無な話を聞き流していた。

ただ、ああいうタイプほど会社に長く残るんだろうなと思う。

思い出しただけでムカついてきたので切り上げよう。

なお、タイトルは『勇者ヨシヒコで仏(佐藤二朗)がふざけてるネタの中で好きなやつ』というだけで内容とは関係ない。