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日記、雑記、時々ペイント

インターネットは臆病なくらいがちょうどいい

回転寿司チェーン店を筆頭に、全国の飲食店がイタズラという名の器物損壊行為の恐怖に晒されている。被害に遭った店舗は被害届を出し、法的措置をとっているが、至極当然の対応である。ただ、原材料の値上げだけでなく防犯設備費も金額に転嫁されたら寿司だけでなくこっちの首も回らない。

件の動画の数々が携帯から動画サイトに投稿されていたというニュースを見て、若かりし頃を思い出していた。

自分が高校生の頃は、まだ「携帯電話は中学生からor高校生から持たせるべきか」という議論があった程度の普及率で、大学生あたりでスマホがメジャー化していた気がする。当時のSNSと言えばmixiで、パソコンからのアクセスも多かった頃だと思う。かくいう自分もサイト内のニュースに関して何か上手いことを言って、顔も名前も知らない人からのイイネを貰うのが楽しみだった。

今や連絡はメールからLINE、SNSmixiからTwitterInstagram、動画投稿はYoutubeやニコ動からTiktokなるものへ変わっていって、そろそろ32になろうかというおじさんは脱落した。

アプリこそ変わったものの、誰でもインターネットに触れるようになった。しかし、同時に人々の「インターネットに対する危機意識」は随分と薄れてしまったように思う。

今30代以上で多少なりともSNSネット掲示板に触れていた人(商売のために利用していた人を除く)の中には、「ネット上に個人情報を載せるのは危ない」「顔出しなんてもってのほか」という認識がそれなりにあった。昔の2ちゃんで個人情報を出そうものなら、メールボムから自宅凸、着払いで砂を何キロも郵送されるなど何でもありだった。

自分は今もその意識があり、mixi時代も個人情報は公開していなかった。顔出しは何かいいことをして警察から表彰されて新聞の一面を飾るその時まで控えている。いつになるかは分からない。

しかし、同年代の人だけでなく、顔出しのリスクに対してリターンが全く無い年齢の子供ですらアカウントに鍵もかけず、容易に個人情報を晒している。しかも本人だけでなく、家族やクラスメートをも巻き込んで全世界に発信している。

自分が世界中に発信できるということは、世界中の誰もが自分にアクセスできるということでもある。深淵を覗いている時うんたらかんたら。世の中は善人だけで構成されているわけではない。

個人情報の流出は、ハッキングや公的機関のミスを除けば自分から発信する以外に方法が無い。その重さを再認識し、「承認欲求の充足と個人情報の公開は見合っているのか」を今一度冷静に考えてみるべきである。

 

SNSは用法用量を守って楽しく使いましょう。