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日記、雑記、時々ペイント

Café Au Lait(流暢な発音)

今週のお題「あまい」

甘いものが好きなのに加齢とともに胃がもたれて摂取可能量が減ってきた無職である。

コーヒーは常にカフェオレで、ブラックは30を超えても飲めない。微糖ならタバコのお供として何とか飲める。会社には必ず「俺ブラックでいけますけどお前まだカフェオレかよ」みたいな姿勢の同僚がいるのなんでだろう(テツ&トモ)。

仕事で個人宅にお邪魔すると大体お茶かコーヒーを出されるが、一般的にコーヒーの場合はミルクと砂糖が添えられることが多い。一方で、豆からこだわってるお客だと間違いなくブラックオンリーで出される。

「お仕事大変でしょ~、うちのコーヒー飲んでってね~」と本来の用件も程々にコーヒーミルをゴリゴリ回している笑顔が怖い。「豆はどちらで買われてるんですか?」と聞くとものすごい喋ってくれるので「あー、あそこのお店有名ですよねぇ、多少遠くても買いに行くのわかりますよぉ」と知った風な相槌を打ってるうちにコーヒーが完成する。

同席の後輩に小声で「あれ、先輩ブラックだめでしたよね?」と聞かれて「ばかやろう、俺の生き様をよく見とけ」と啖呵を切る。

カップを置かれた瞬間「ん!やっぱり豆から挽くと香りが違いますねぇ」と先制パンチ(日頃から鼻炎気味)。そのまま一口飲み、味のイメージを伝える。コーヒーの準備中に聞き出した豆の特徴を事前にスマホで調べてるから完璧である。酸味の強い豆以外だと「飲みやすい」は万能ワード。

相手はきっと「この人苦い顔してるけど解説は的確だわ!」となるだろう。だが気を良くして2杯目を用意される前に「次の現場が~」的なフレーズで退散の意思を伝える。コーヒーのお供に出されたお菓子を申し訳なさそうに一つ貰いスタコラサッサ。「時間が有ったらまたコーヒー頂きに来ますね」とアフターフォローも忘れない。

営業車に戻り、助手席でブルーマウンテンよりも青い顔の自分を見た後輩に「すごい死に様ですね」とからかわれて帰社。先輩としての威厳はミルのごとく砕かれた。

 

「あまい」の話なのに「苦い」思い出を語ってしまった。お後がよろしいようで。